2007年01月27日

「華厳経」全60巻、唯一不明の巻14を発見

MM20070127000451573L0.jpg 慶応義塾図書館で発見された華厳経の第14巻(東京の丸善・丸の内本店で)

 奈良時代の女帝、称徳天皇が768年に書写させたものとして、奈良・正倉院に納められている「華厳経」(60巻本)のうち、1巻だけ欠けていた巻14が、東京・三田の慶応義塾図書館で見つかった。

 JR東京駅前の丸善・丸の内本店4階ギャラリーで31日まで展示されている。

 この経典は、黄褐色に染めた幅56・5センチの横長の麻紙を用い、赤い撥(ばち)状の軸に紙を巻きとめた体裁。墨で薄く引いた行を区画する界線の間に、大きめの楷書(かいしょ)で1行に17文字を記してあった。これらの特徴が、慶応大学付属研究所斯道(しどう)文庫の住吉朋彦専任講師(日本漢学)の調査によってわかり、奈良時代後期の写経の典型的な事例であるとして、行方不明になっていた正倉院の「華厳経」の巻14と判断された。

 文豪、幸田露伴(1867〜1947年)の弟で、慶大教授だった幸田成友(日本史)が慶応義塾図書館に寄贈したものだった。一方、正倉院の「華厳経」は、東大寺尊勝院の経蔵(きょうぞう)に伝わっており、明治になって皇室に献納された。展示会は入場無料。

(2007年1月27日0時1分 読売新聞)
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